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こんにちは!お台場です。
今回は、介護の始め方その4として「要介護サービスの分かる化!(在宅編)」を解説します。
【この記事がタイムリーな方】
・介護の始め方その1&2を読み終わった方
・親の認定結果が「要介護」になりそうな方
・「ケアマネや在宅サービスはどんなサポートしてくれるの?」と疑問の方
【この記事を読むメリット】
・ケアマネジャーの業務内容が分かります。
・在宅介護サービス6種類の内容が分かります。
・我が家実例でより具体的なイメージが可能です。
「要介護認定の申請」がまだの方はこちらの記事へ
介護サービスを受ける為には必須ですので、こちらを参考に申請しましょう。
【介護の始め方その1】要介護認定までのステップ123
「介護度予想→費用・相談先の分かる化」がまだの方はこちらの記事へ
自分の親の介護度を予想でき、必要な費用や相談先も分かります。
認定結果が出たけど、次どうしたら良いのだろう?という方も必見!
【介護の始め方その2】介護度予想→費用・相談先の分かる化ステップ123
介護の始め方その1&2を読み終わった方へ
今回はその4として、要介護で利用できるサービスについて説明します。居宅のケアマネと相談しながら、要介護者に必要なサービスを選んでいきます。私の実体験も記載していますので、よりイメージしやすいと思います。
1 居宅とケアマネ

1)居宅の探し方
「要介護」の担当は、居宅(居宅介護支援事業所)です。
こちらの記事で探し方の詳細を解説していますので、ご参照ください。
【介護の始め方その2】介護度予想→費用・相談先の分かる化ステップ123
2)居宅とは?
居宅(居宅介護支援事業所)の位置付けを箇条書きにするとこんな感じです。
・設置&運営:社会福祉法人、医療法人、NPO法人等の民間施設
・有資格者:常勤ケアマネを最低1人配置
どのようなサービスが必要か整理し、手配してくれるのは、居宅のケアマネです。次はケアマネの仕事内容について見ていきます。
3)ケアマネの仕事内容
ケアマネは、要介護者の状態改善に向けて、ケアに関する様々なことを統括しています。大きく分けると以下の4つ。
①要介護者本人や家族と相談し、必要なサービスを整理、ケアプラン作成
②自治体やサービス事業者、家族等との連絡調整
③介護保険の支給限度額の範囲内かどうかの管理
④要介護認定の業務

ケアプランってな~に?初めて聞く言葉だよ。

ケアマネさんと本人・家族が話し合い、サービス内容や頻度、料金を整理したものをケアプランと呼ぶよ。学校でいう時間割だね。毎月作ってくれるから、大助かりだよね。

それを見れば、その日のサービスがすぐ分かるんだね!

その通り!毎月費用がいくら掛かるかも分かるから安心だよ~
4)最初にやってくれる事3つ
①介護サービスの選定・連絡・調整
在宅介護サービスを行う事業者は多数ありますが、必要な在宅介護サービスをケアマネが選んでくれます。地元にある事業者の特徴を熟知しているので安心です。図にするとこんな感じ。

②ケアプランの作成・確認
①の結果をケアプランとして整理し、最終版を書面で我々に渡してくれます。
③サービス担当者会議
やる内容や目的はこんな感じです。
・ケアマネ作成のケアプランを元に、各サービス担当者が集まってする会議
・目的はリスク管理や情報共有であり、ケアマネが会議を進める。
・家族の意向、主治医やヘルパー、リハビリ職員などの意見によりサービス内容を具体化
・サービス開始前だけでなく、要介護度を変更申請する際なども実施

僕の父の時は、退院前に入院先で「サービス担当者会議」を行ったよ。術後の状況や在宅介護に必要な介護や看護、福祉用具等について情報を共有できて安心!日程やメンバー調整もケアマネがしてくれました。総勢約10人もいて、緊張しちゃったなぁ。大事なことは手帳にメモすると良いよ!
5)利用料等
・利用料:無料(全額介護保険から給付される為、利用者負担なし)
・利用対象:要介護1~5全てで利用可能
・訪問
定 期:月1回×10分程度(状況確認と翌月サービス利用表の確認等)
不定期:サービス担当者会議や体調崩した際の確認等
・特記事項:相性が合わない、職責を果たしていない等の不満がある場合は交代可能
・契約書締結:利用料は掛かりませんが、これらを記した契約書を交わします。
続いて、在宅介護サービス6種類について解説していきます。
2 在宅介護サービス6種類の概要
在宅介護サービスは大きく分けると以下の6種類。
①訪問介護、②訪問入浴、③訪問看護、④訪問リハビリ、⑤福祉用具、⑥医師訪問
それでは概要を見ていきましょう。
1)6種類概要
①訪問介護:ヘルパー1名による身体介護や生活援助
②訪問入浴:介護職員+看護師の計2~3名による専用浴槽での入浴介護
③訪問看護:看護師1名による疾患等療養上の世話・診療補助
④訪問リハビリ:理学療法士等1名による生活行為向上の為のリハビリ
⑤福祉用具:レンタル(13種類)、購入(9種類)が可能
⑥医師訪問:医師等計1~2名による「居宅療養管理指導」及び「訪問診療」
※「居宅療養管理指導」は介護保険対応、「訪問診療」は医療保険対応
不明な点がたくさんですね。6種類の名称をクリックすると記事後半の詳細へ飛ぶようになっています。より深く知りたい介護サービスがありましたら、我が家の利用実績も交えて解説していますので参考にして下さい。
2)我が家の概要
我が家の概要はこんな感じです。

曜日別にするとこんな感じ。

この内容を介護保険の枠内で出来ています。
⑥医師訪問は医療保険対応の訪問診療がメインとなっています。
母は足首骨折後に障害が残り、要支援から徐々に要介護となりました。これ以上、介護度が進まないよう④訪問リハビリをお願いしています。
父は大腸がん手術後に要介護となり、術後状況や糖尿病の確認で③訪問看護が入っています。父は元々2階で寝ていましたが、術後2階へ上がれなくなったので、介護用ベッドを1階にレンタルしました。手術前、毎日家庭菜園を楽しむほど体力十分だったので、父のその状況に驚きました。
父母共に自宅浴槽をまたげないので、②訪問入浴を利用しています。
我が家では6種類全て異なるサービス事業所の為、個々に契約書を交わしています。
それでは6種類の詳細を我が家実例も交えて見ていきます。
3 在宅介護サービス6種類の詳細
①訪問介護

1)基本情報
・対象:要介護1~5全てで利用可能
・内容1:<身体介護>入浴、排せつ、食事等
・内容2:<生活援助>洗濯、調理等
<身体介護>の入浴は自宅浴室での介助。それが困難な場合は訪問入浴の利用。
<生活援助>は掃除、洗濯、買い物、調理など多岐に渡り、要介護度や同居家族の状況で介護サービス内で出来ることが変わります。
2)我が家実例
・訪問:ヘルパー1名×1時間×週5回(月~金の昼頃)
・時間:父母両方で1時間、父死去後は母のみで1時間
・休み:土日祝日+年末年始は私が対応する為、ヘルパーさん休み
<身体介護>
・食事:自身で食事可能な為、温め、開封等援助、片付け、服薬確認。
・歯磨き:自身で歯磨き可能な為、歯磨きの準備、片付け、洗浄。
・足浴:足浴用バケツにお湯を入れて対応、訪問入浴日はなし。
・排せつ:ポータブルトイレの汚物除去・洗浄、消臭液添加、おむつ適宜交換。
・粗相対応:汚れたパジャマやシーツの交換、汚物除去及び予洗い。
<生活援助>
・軽微な掃除:足浴ない日及び父母居室限定での掃除機かけ。
・軽微な買い物:欲しい物(甘い物やサプリメント)を父が時々買い物依頼(別契約)。
<特記事項>
・女性ヘルパーのみの事業所を利用
足浴時、男性ヘルパーに足を触られるのを母が嫌がった為、途中で変更。性別の希望があれば、今のうちに親に聞いておくと良いでしょう。
・ヘルパー=家政婦ではない
我が家では私1人が同居している為、身体介護がメイン。健常者が同居の場合、要介護者の直接援助でない行為は介護サービス内では難しいです。例えば、父母の朝食の食器洗い。一度お願いしたら介護保険内では無理とのことでした。お願いしたら何でもやってくれる家政婦やお手伝いさんとは違うという事です。
②訪問入浴

1)基本情報
・対象:要介護1~5全てで利用可能
・訪問:介護職員+看護師の計2~3名×入浴1人約40分
・内容:専用浴槽を利用者宅に持ち込み入浴介護
2)我が家実例
・訪問:介護職員2+看護師1の計3名×週2回(水・土)
・時間:1人約40分、2人計約70分
・内容:専用浴槽での入浴、衣服・おむつ・シーツ交換(約2ヶ月毎)、タオル持参、体調管理
訪問入浴の流れはこんな感じです。
<準備>
・浴槽を置く為、ポータブルトイレ等移動、防水シートを床に敷設
・専用の半割浴槽をベッド脇に組立て、自宅水を車載湯沸かし器に通して給湯
・衣服・おむつ脱がし+バスタオルで覆う→浴槽脇に腰掛け入浴へ(常に3人で補助)
<入浴>
・浴槽内に上下可能な担架状シートがあり、そこに寝たまま入浴
・必要に応じてバスタオルで体を覆い、細心の注意を払いながら洗体
・洗体は女性担当、背中のみ男性の場合あり。
・陰部は「真ん中」と呼び、基本自分で洗う。
・洗体中かゆい場所の確認、顔や頭を流す時は3人の掛け声あり。
・「1、2、3、流しま~す」の掛け声により、呼吸を合わせる事ができます。
<その他>
・入浴中、適宜シーツ交換、シーツは我が家の防水シーツ使用
・看護師:入浴前後の血圧、体温等の体調管理
・必要なシャンプーやタオル等持参し水気除去、軟膏塗布、爪切りなど
<私が対応するもの>
・毎回:交換用パジャマ・おむつ・尿取りパッド・バスタオルを各1つ、当日ベッドに置く。
・適宜:交換用のシーツ(約2ヶ月毎または汚れた時に交換)
・洗濯:着ていた衣服とシーツ、バスタオル
<特記事項>
入浴のたびに洗濯物が増え、私の仕事も増えますが、個人的には満足度が非常に高い介護サービス。私1人で両親の入浴介助はとてもできません。両親は入浴でのリフレッシュだけでなく、入浴中の会話も楽しんでおり、良く笑います。そんな風景に私の疲れも少し癒されている気がします。
③訪問看護

1)基本情報
・対象:要介護1~5全てで利用可能
・訪問:看護師1名×約40~50分/回
・内容:疾患等ある要介護者について療養上の世話・診療補助を実施
2)我が家実例(父のみ利用)
<訪問>看護師1名×約40~50分×週2回(月・木)
容体安定後は週2回のうち1回をリハビリに変更
<毎回>
(1)血圧、体温等の体調管理
(2)大腸がん手術後の状態確認、適宜点滴。
(3)背中床ずれ(大腸がん手術の入院2ヶ月で約12cm)の消毒等対応
(4)持病の糖尿病対応(血糖値測定、アテオス注射週1回)
※日常の血糖値管理・インスリン注射は私が実施
<適宜>浣腸による便秘解消
※イージーファイバーを毎日味噌汁に入れたが、糖尿病薬影響で良く便秘に。
<特記事項>
・父は糖尿病+末期大腸がん手術後に要介護となり、定期的な訪問看護は本当に心強かった。
・父が亡くなった際、「エンゼルケア」もして頂いた。

「エンゼルケア」って初めて聞いたんだけど、どんなことするの?

亡くなった要介護者の体を拭いたり、おむつ交換やお化粧等をしてくれるよ。亡くなっているので介護保険、医療保険の対象外となり、1~2万円の実費になるんだ~。

うちの父ちゃん、髭がちょっと伸びてたんだけど髭剃りもしてくれて、ありがたかったなぁ。キレイになって穏やかに寝てるようだったよ。
④訪問リハビリ

1)基本情報
・対象:要介護1~5全てで利用可能
・訪問:理学療法士等1名×約40分×必要回数
・内容:生活行為向上の為のリハビリを自宅で実施。
2)我が家実例
<訪問>理学療法士1名×約40分×週1回(火)
<回数>宿題ができており現在は隔週1回
<内容>状態確認、体調管理(血圧、体温、体重等)、リハビリ
<宿題>
・ベッド上又は腰掛けた状態で一人でも安全にできるリハビリを訪問ない日に実施
・実施内容を記録して本人のモチベーション維持
・記録を様々な方から褒められモチベーションアップ
<特記事項>
なんとか寝たきりにならないで済んでいるのは訪問リハビリのお陰と思うほど重要な介護サービスです。
⑤福祉用具

1)基本情報
自宅で使う福祉用具を揃える方法は貸与(レンタル)と購入の2通りあります。
それぞれの概要は次の通り。
<福祉用具貸与> :13種類(移動・体位補助等)をレンタル可能
<特定福祉用具購入>: 9種類(移動や排泄・入浴)を購入可能
2)詳細
全22種類の対象可否を一覧表にしてみました。

※特定福祉用具購入の注意点
・指定販売事業所から購入した場合、介護保険から最大9割後日支給
・年間購入額は最大10万円まで、超過分は実費
・購入したい場合はケアマネに相談
3)我が家実例
<レンタル>
(1)介護用ベッド:父のみ使用
・訪問:設置時3名(調整含む)、撤去時2名
・機能:電動で高さ調節や上体起こしなど可能
・特記:
①介護用ベッドの場所にあった3人掛けソファーは自宅外へ移動して頂きました。お陰で後日、粗大ごみとして出す時もスムーズでした。
②購入する選択肢もありますが、父の介護終了後にすぐ撤去でき、母の介護用品のストック場所に利用できたことを考えると我が家はレンタルで正解だったと思います。
(2)床ずれ防止マットレス :父のみ使用
・訪問:介護用ベッド設置・撤去と同時
・硬さ:床ずれや容体に合わせ、マットレスの硬さを適宜変更。
・汚れ:撤去時、尿漏れや吐しゃ物による汚れも全くお咎めなしで有難かった。
(3)体位変換器:父のみ使用
・訪問:設置時2名(調整含む)、撤去時2名
・機能:ベッドと体の間に敷いた空気パッドを空気圧により動かし寝返りを容易にする。
・期間:我が家では父が亡くなる直前、寝たきりになった1週間だけ使用。
(4)歩行器
・訪問:納品時のみ1名(調整含む)
・機能:脚部は車輪ではなく滑り止め、両手で少しづつ歩を進めるタイプ
<購入>
・腰掛便座
父の介護開始前、担当者会議で「ポータブルトイレは介護保険対象外」と言われ実費で購入。
現在は対象内の為、まずはケアマネに相談しましょう。
⑥医師訪問

1)基本情報
医師訪問は<居宅療養管理指導>と<訪問診療>の2種類あります。
違いの概要は次の通り。
<居宅療養管理指導>:介護保険適用、医療行為なし
<訪問診療> :医療保険適用、医療行為あり
それぞれ以下、詳細説明します。
2)<居宅療養管理指導>の詳細
・保険:介護保険適用
・対象:要介護1~5全てで利用可能
・訪問:医師等計1~2名×約10~20分×必要回数
・内容:医師等が療養上の管理・指導を実施
3)<訪問診療>の詳細
・保険:医療保険適用
・対象:足が悪くなった等で通院が困難になった方
・訪問:医師等計1~2名×約10~20分×必要回数
・内容:医師等が診療や治療を実施
4)我が家実例
・保険:医療保険と介護保険併用の訪問診療
・訪問:医師+看護師の計2名×月2回(第1・3土)
・内容:診察、処方箋発行、血液検査(3ヶ月毎)
・予防接種:インフル、コロナ(ともに別料金)
・家族接種:インフル〇、コロナ〇(ともに別料金)
・看取り:父の死亡確認、死亡診断書作成をして頂いた。
5)特記事項
・実際には訪問診療と同時に居宅療養管理指導も行うことから、医療保険メインで介護保険も併用した訪問診療となる。
・訪問診療はケアマネからの相談がスムーズに進むようです。ケアマネが決まったら、必要に応じてお願いしてみましょう。
・予防接種を全く対応しない訪問診療もあるようです。今後、予防接種を考えている場合は、対応可能かどうか十分確認してから依頼しましょう。
4 まとめ

今回は、介護の始め方その4として「要介護サービスの分かる化!(在宅編)」を解説しました。この記事を読まれた方は、まだ介護は始まったばかりの方が多いと思います。右も左も分からず不安かと思いますが、ケアマネや在宅介護サービスが付いているので大丈夫です。あまり頭でっかちにならず、少しずつ体制を整えていきましょう。くれぐれも体調崩さないよう気を付けて下さいね。
私は在宅サービス開始前、知らない人が自宅に入ることへ抵抗感がありました。またどんな準備をすればスムーズにサービスしてもらえるか不安でした。そんな不安を解消する対策や私が苦労した点を紹介していきますので、参考にして下さい。
【介護の始め方その6】在宅サービス開始前の準備について(準備中)