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こんにちは!お台場です。
今回は、介護の始め方その2として「介護サービス開始までのステップ」を解説します。
前回、介護の始め方その1として「要介護認定までのステップ」について整理しました。介護サービスを受ける為には必須ですので、要介護認定がまだの方は、こちらを参考に申請しましょう。
【介護の始め方その1】要介護認定までのステップ123
申請が終わった方、まずはお疲れ様でした。
突然始まった介護で疲れ、時間がない中、よく頑張りましたね。
要介護認定の結果が出るのは、申請から早くても約1ヶ月後。
「どんなサービスがあって、費用はいくらだろう?」
「この先どうしたら介護サービスを受けれるんだろう?」
という疑問が湧いてきます。
今回の記事はそんな疑問も解決できますので、読み進めてくださいね。
私が現在行っている在宅介護を中心に解説していきます。
要介護の認定結果は大きく分けると次の3区分になります。
3区分 | 介護度 | 相談先 |
①非該当 | 軽い | 市区町村の一般介護予防事業の担当課(公共施設) |
②要支援(1・2) | | | 地元の地域包括支援センター(公共施設又は民間委託) |
③要介護(1~5) | 重い | 近くの居宅介護支援事業所(民間施設) |
そして、3区分より次の相談先が異なります。
①非該当→市区町村の一般介護予防事業の担当課(公共施設)
②要支援→地元の「地域包括支援センター」(以下、包括)(公共施設又は民間委託)
③要介護→近くの「居宅介護支援事業所」(以下、居宅)(民間施設)
①非該当、②要支援の相談先はお住いの地域で決まってきます。
③要介護の相談先「居宅」は複数ある中から自ら選ぶ為、事前に相談先を決めておくとその後の流れがスムーズです。選び方はステップ3で解説します。
その準備として、まず親の要介護度を予想し、費用を確認してみましょう。
ステップ1 要介護度と費用面から在宅か施設入所かイメージしよう!
1)要介護度を予想しよう!
下の表1は要介護度別の状態を見える化したものです。
この表を参考に、3区分(非該当、要支援、要介護)のどれに当てはまるかを予想します。
「表1 要介護度別状態」
要介護度 | 日常生活能力 | |||||
起き上がり 立ち上がり | 片足立位 意思決定 買い物 | 歩行 お風呂 金銭管理 | トイレ 衣服着脱 歯磨き | 食事摂取 座位保持 | 認知機能 | |
1)非該当 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | ― |
2)要支援1 | △ | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 物忘れ等 軽度 |
3)要支援2 | △ | △ | 〇 | 〇 | 〇 | |
4)要介護1 | ▲ | ▲ | 〇 | 〇 | 〇 | 記憶障害 妄想、暴言 徘徊 |
5)要介護2 | ▲ | ▲ | ▲ | 〇 | 〇 | |
6)要介護3 | ▲ | ▲ | ▲ | ▲ | 〇 | |
7)要介護4 | ▲ | ▲ | ▲ | ▲ | ▲ | |
8)要介護5 | × | × | × | × | × |
※厚生労働省 老人保健課 「要介護認定の仕組みと手順」を参考に作成。
要介護度別状態の定義はない為、この表1はあくまで参考です。
「この状態=要介護度〇」という明確なものはないので、要支援、要介護のどちらかという大枠をイメージできればオッケーです。
私、お台場の父母の状態と要介護度はこんな感じです。
父:末期大腸がんを手術し退院後、座位保持不可も食事摂取可→要介護度4
母:足首骨折後回復悪く身障者手帳交付、ベッド脇ポータブルトイレのみ可→要介護度3
素朴な疑問なんだけど、どうして定義ないんですか?定義って大事だよね…。
状態の定義がないのは、介助に必要な時間で要介護度を決めてるからだよ。要介護認定の調査は74項目もあってね。それを専用ソフトで介助時間に変換して、要介護度を判定するのさ~。
ふえっ!そうなんだ!すごく複雑なんだね。
要介護度がイメージできたら、次に気になるのがお金。
次は費用面から在宅か施設入所かをイメージしていきます。
2)介護費用から在宅か施設入所かイメージしよう!
以下の表2は在宅・入所別の介護費用(月額)を整理したものです。
「表2 在宅・入所別の介護費用(月額)」
要介護度 | 在宅介護(通所含む) | 施設入所 利用者負担 | ||
<例>介護老人福祉施設 (特別養護老人ホーム) | ||||
利用者負担 (1割) | 介護サービス | 多床室 | ユニット型 個室 | |
1)要支援1 | 5,032円 | 基本的にこの金額内でやり繰りし、この金額を超えるサービスは全額自己負担。 | ― | ― |
2)要支援2 | 10,531円 | ― | ― | |
3)要介護1 | 16,765円 | 約86,000円 | 約118,000円 | |
4)要介護2 | 19,705円 | | | | | |
5)要介護3 | 27,048円 | | | | | |
6)要介護4 | 30,938円 | | | | | |
7)要介護5 | 36,217円 | 約96,000円 | 約128,000円 |
・在宅介護:介護保険の支給限度額の1割負担と仮定(令和6年8月現在額)。
・施設入所:施設サービス費のみ1割負担、居住費、食費、日常生活費は全額負担と仮定。
※2 施設入所の費用
・4経費(施設サービス費+居住費+食費+日常生活費)の合計(千円未満繰上げ)
・上記4経費以外にも心身状態や施設状況で加算される場合あり。
・お住いの地区や施設によって異なります。
施設入所は約10万円~となり、親の年金や貯金とのにらめっこになります。
介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)への入所は原則、要介護度3以上が対象です。また厚生労働省の調査では全国で約25万人も入所待機しており、空きが少ない現状もあります。
(要介護3以上、令和4年4月時点)
この表を見ると施設入所は割高に感じるね…
そうだね。施設で24時間365日生活するのに必要な費用が含まれてるからね。まずは自宅で介護サービスを受けてみて、継続が難しいなぁとなったら施設入所ってパターンもありだよ~。
施設に空きがないと入れないし…。お父さんたちと相談してみるね。
僕の両親は在宅介護なんだけど、介護保険の限度額内でこんな訪問介護サービスを受けれてるよ。次のステップ2で詳細を解説するから参考にしてね。
父:要介護4→介護週5、入浴週2、看護週2、介護用ベッドレンタル、(診療月2)
母:要介護3→介護週5、入浴週2、リハ週1、歩行器レンタル、(診療月2)
※訪問診療は医療保険適用なのでカッコ書き
ステップ1で要介護度の予想、費用面を整理しました。
要介護者と私たち介護者、双方の希望実現に向けて、介護の形がなんとなく見えていると思います。
次のステップで、どんな介護サービスがあるか具体的に見ていきます。
ステップ2 必要な介護サービスをイメージしよう!
1)要支援の場合
要支援で利用できる在宅の介護予防サービスは以下7種類。
①訪問介護、②訪問入浴、③訪問看護、④訪問リハビリ、⑤医師訪問、⑥福祉用具、
⑦生活支援サービス(家事援助)
①~⑥の内容は要介護と同じ為、次の「2)要介護の場合」で説明します。
⑦生活支援サービス(家事援助)
・対象:本人や同居家族が困難な場合に利用可能
・訪問:市区町村認定ヘルパー
・内容:掃除、洗濯、調理などを支援
通所(日帰り・短期)は一部利用可能、次の「2)要介護の場合」にて説明します。今回、「要介護」メインの記事となっている為、「要支援」で利用できるサービス等詳細を知りたい方はこちらの記事をご覧ください。(準備中)
2)要介護の場合
要介護で利用できるサービスは受ける場所で名称が違ってきます。
受ける場所は在宅、通所(日帰り・短期)、施設入所の3通り。
それぞれ順番に見ていきます。
(1)在宅介護サービスをイメージしよう!
まずは在宅介護サービスについて、なんとなくで構いませんのでイメージしていきましょう。
大きく分けると以下の6種類になります。
<在宅>
①訪問介護、②訪問入浴、③訪問看護、④訪問リハビリ、⑤医師訪問、⑥福祉用具
参考までに、我が家の介護サービスはこんな感じ。
父:要介護4→介護週5、入浴週2、看護週2、(診療月2)、介護用ベッドレンタル
母:要介護3→介護週5、入浴週2、リハ週1、(診療月2)、歩行器レンタル
※訪問診療は医療保険適用なのでカッコ書き
私の不在時はダイヤルロック付きキーケースに入れた鍵で自宅訪問してもらっています。
それでは6種類について見ていきます。
①訪問介護
- 対象:要支援、要介護とも利用可能(下記特殊は要介護のみ)
- 訪問:訪問介護員(ホームヘルパー)1名×約1時間×必要回数
- 内容:身体介護(入浴、排せつ、食事等)+生活援助(洗濯、調理等)
- 特殊:「夜間対応型訪問介護」や看護と連携した「随時対応型訪問介護看護」もある。
いわゆる「ヘルパーさん」が来て身体介護や生活援助により自立支援を行います。身体介護の入浴は自宅浴室での介助となり、それが困難な場合は訪問入浴利用となります。
生活援助は掃除、洗濯、買い物、調理など非常に多岐に渡り、要介護度や同居家族の状況により介護サービス内で出来ることが変わってきます。我が家の実例はそのほんの一部です。
個人的に一番助かっているのはポータブルトイレの汚物除去。
私も土日にやっているので慣れてはいますが、臭く汚い物を扱うのはやはり嫌です。
以下、我が家の実例。
- 訪問:ヘルパー1名×1時間×週5回(月~金の昼)
- 時間:父母両方で1時間、父死去後は母のみで1時間
- 休み:土日祝日+年末年始は私対応の為、ヘルパーさん休み
<身体介護>以下4つ - 食事:自身で食事可能な為、温め、開封等援助、片付け、服薬確認。
- 歯磨き:自身で歯磨き可能な為、歯磨きの準備、片付け、洗浄。
- 足浴:足浴用バケツにお湯を入れて対応、訪問入浴日はなし。
- 排せつ:ポータブルトイレの汚物除去・洗浄、消臭液添加、おむつ適宜交換。
<生活援助> - 軽微な掃除として足浴ない日に父母居室の掃除機かけ。
我が家では私の同居もあり、身体介護がメインとなります。要介護者の直接援助に該当しない行為は介護サービス内では出来ません。今回はイメージ作りなので、その詳細説明は別の機会とします。
また我が家は、女性ヘルパーのみの訪問介護事業所を利用しています。足浴時、男性ヘルパーに足を触られるのを母が嫌がった為、途中で変更しました。性別の希望があれば、今のうちに親に聞いておくと良いでしょう。
②訪問入浴
- 対象:要支援、要介護とも利用可能
- 訪問:介護職員+看護師の計2~3名×入浴1人約40分×必要回数
- 内容:専用浴槽を利用者宅に持ち込み入浴介護
入浴で洗濯物が増え、私の仕事も増えますが、個人的には満足度が非常に高い介護サービスです。
私1人で両親の入浴介助はとてもできません。
両親は入浴でのリフレッシュだけでなく、入浴中の会話も楽しんでおり、良く笑います。
そんな風景に私の疲れも少し癒されている気がします。
以下、我が家での実例です。
- 訪問:介護職員2+看護師1の計3名×週2回(月金)
- 時間:1人約40分、2人約70分
- 内容:専用浴槽での入浴、衣服・おむつ・シーツ交換(約2ヶ月毎)、タオル持参、体調管理
詳細はこんな感じ。
<準備>
- 浴槽を置く為、ポータブルトイレ等移動、防水シートを床に敷設。
- 専用の半割浴槽をベッド脇に組立て、自宅水を車内湯沸かし器にて給湯。
- 衣服・おむつを脱がせ浴槽脇に腰掛け入浴へ(常に3人で補助)。
<入浴>
- 浴槽内に上下可能な担架状シートがあり、そこに寝たまま入浴。
- 必要に応じてバスタオルで体を覆い、細心の注意を払いながら洗体。
- 洗体は女性担当、背中のみ男性の場合あり
- 陰部は「真ん中」と呼び、基本自分で洗う
- 洗体中かゆい場所の確認、顔や頭を流す時は3人の掛け声有。
<その他>
- 入浴中、適宜シーツ交換、シーツは我が家の防水シーツ使用。
- 看護師:入浴前後の血圧、体温等の体調管理。
- 必要なシャンプーやタオル等持参し水気除去、軟膏塗布、爪切りなど。
<私が対応するもの>
- 準備:交換用の衣服・おむつ・シーツを当日ベッドに置く。
- 洗濯:着ていた衣服とシーツを私が洗濯
③訪問看護
- 対象:要支援、要介護とも利用可能
- 訪問:看護師1名×約40~50分×必要回数
- 内容:疾患等ある要介護者について療養上の世話・診療補助を実施
父は糖尿病+末期大腸がんの手術後での介護でした。
定期的な看護師さん訪問は本当に心強かったです。
以下、我が家での実例で、利用は父のみです。
・訪問:看護師1名×約40~50分×週2回
[内容詳細]
・大腸がん手術後の状態確認、適宜点滴。
・大腸がん手術の入院(2ヶ月)でできた背中床ずれの消毒等対応。
・持病の糖尿病対応(血糖値測定、アテオス注射週1回)
※日常の血糖値管理・インスリン注射は私が実施
・浣腸による便秘解消
※イージーファイバーを毎日味噌汁に入れたが、糖尿病薬影響で良く便秘に。
・血圧、体温等の体調管理
・容体安定後は週2回のうち1回をリハビリに変更。
④訪問リハビリ
- 対象:要支援、要介護とも利用可能
- 訪問:理学療法士等1名×約40分×必要回数
- 内容:生活行為向上の為のリハビリを自宅で実施。
なんとか寝たきりにならないで済んでいるのは訪問リハビリのお陰と思うほど重要な介護サービスです。
以下、我が家での実例です。
・訪問:理学療法士1名×約40分×週1回
・回数:宿題は実施できているが、連続休みが続いたりした事から現在は隔週1回
・内容:状態確認、体調管理(血圧、体温、体重等)、リハビリ
・宿題:ベッド上又は腰掛けた状態で一人でも安全にできるリハビリを訪問リハない日に実施。実施した記録を付けることで本人のモチベーション維持。記録があることで様々な介護サービスの方から褒められモチベーションアップ。
⑤医師訪問
医師訪問は「居宅療養管理指導」と「訪問診療」の2種類あります。
違いの概要は次の通り。
<居宅療養管理指導>:介護保険適用、医療行為なし
<訪問診療> :医療保険適用、医療行為あり
それぞれ以下説明します。
<居宅療養管理指導>
- 保険:介護保険適用
- 対象:要支援、要介護とも利用可能
- 訪問:医師等計1~2名×約10~20分×必要回数
- 内容:医師等が療養上の管理・指導を実施
<訪問診療>
- 保険:医療保険適用
- 対象:足が悪くなった等で通院が困難になった方
- 訪問:医師等計1~2名×約10~20分×必要回数
- 内容:医師等が診療や治療を実施
実際には訪問診療と同時に居宅療養管理指導も行うことから、医療保険メインで介護保険を併用した訪問診療となります。
訪問診療はケアマネジャーからの相談がスムーズに進むようです。
次のステップでケアマネジャーが決まったら、必要に応じてケアマネジャーに相談してみましょう。
以下、我が家での実例です。
・保険:医療保険と介護保険併用の訪問診療
・訪問:医師+看護師の計2名×月2回×隔週1回
・内容:診察、処方箋発行、血液検査(3ヶ月毎)
・予防接種:インフル、コロナ(ともに別料金)
・家族接種:インフル〇、コロナ×
・費用:月額8,000円前後(1割負担、非課税)
予防接種を全く対応しない訪問診療もあるようです。
今後、予防接種を考えている場合は、可能かどうか十分確認してから依頼しましょう。
訪問診療と似た言葉で往診ってあるよね!
なにか違いがあるの?
お~カクちゃん、鋭い質問だね
訪問診療は月2回など定期的に訪問すること
往診は依頼の都度、訪問すること
訪問が定期的かどうかの違いがあるんだよ~
⑥福祉用具
自宅で使う福祉用具を揃える方法は「福祉用具貸与」と「特定福祉用具購入」の2種類あります。
それぞれの概要は次の通りです。
福祉用具貸与 :13種類(移動・体位補助等)をレンタル可能
特定福祉用具購入: 6種類(排泄や入浴に特定)を購入可能
それぞれ以下、詳細説明をします。
<福祉用具貸与>13種類をレンタル可能
- 移動 :①歩行器、②杖、③手すり(工事不要)、④スロープ(工事不要)、
⑤車いす+⑥付属品、⑦移動用リフト、⑧認知症老人徘徊感知機器 - 体位 :⑨介護用ベッド+⑩付属品、⑪床ずれ防止マットレス、⑫体位変換器
- 排泄 :⑬自動排泄処理装置
- 全対象…要支援・要介護:①~④
- 限定 …要介護2~5:⑤~⑫、要介護4・5:⑬
<特定福祉用具購入>6種類を購入可能
- 排泄:①腰掛便座、②自動排泄処理装置の交換可能部品、③排泄予測支援機器
- 入浴:④入浴補助用具、⑤簡易浴槽、⑥移動用リフトのつり具の部品
- 対象:要支援、要介護とも利用可能
販売指定を受けた事業所から購入した場合、介護保険から最大9割支給されます。
年間購入額は最大10万円まで、超過分は実費となります。
以下、我が家での実例です。
<福祉用具貸与>
[介護用ベッド]父のみ使用
・訪問:設置時3名(調整含む)、撤去時2名
・機能:電動で高さ調節や上体起こしなど可能。
介護用ベッドを置く場所にあった3人掛けソファーは自宅外へ移動して頂きました。
お陰で後日、粗大ごみとして出す時もスムーズでした。
介護用ベッドを購入する選択肢もありますが、父の介護終了後にすぐ撤去でき、母の介護用品のストック場所に利用できたことを考えると我が家はレンタルで正解だったと思います。
[床ずれ防止マットレス] 父のみ使用
・訪問:介護用ベッド設置・撤去と同時
・硬さ:床ずれや容体に合わせ、マットレスの硬さを適宜変更。
・汚れ:撤去時、尿漏れや吐しゃ物による汚れも全くお咎めなしで有難かった。
[体位変換器] 父のみ使用
・訪問:設置時2名(調整含む)、撤去時2名
・機能:ベッドと体の間に敷いた空気パッドを空気圧により動かし寝返りを容易にする。
・期間:我が家では父が亡くなる直前、寝たきりになった1週間だけ使用。
[歩行器]母のみ使用
・訪問:納品時のみ1名(調整含む)
・機能:脚部は車輪ではなく滑り止め、両手で少しづつ歩を進めるタイプ
<特定福祉用具購入>
[腰掛便座]
父の介護開始前、担当者会議で「ポータブルトイレは介護保険対象外」と言われ実費で購入。
現在は対象内の為、まずはケアマネジャーに相談しましょう。
(2)通所介護サービスをイメージしよう!
通所での介護サービスは以下9種類あります。
日帰り5+短期入所2+組合せ2=計9種類
介護のみや介護+リハビリなどサービスも異なる為、今回は概要を整理し、詳細はまたの機会とします。
<日帰り>5種類
①通所介護(デイサービス)、②通所リハビリテーション(デイケア)、
③地域密着型通所介護、④療養通所介護、⑤認知症対応型通所介護
<短期入所>2種類
短期とは連続30日まで入所可能なこと。
⑥短期入所生活介護(ショートステイ)、⑦短期入所療養介護
<組合せ>2種類
日帰りを軸とし自宅訪問、短期入所を組合せたもの。
⑧小規模多機能型居宅介護、⑨看護小規模多機能型居宅介護(複合型サービス)
上記9種類の対象、内容、場所、利用の概要は次の通り。
- 対象:要支援は②⑤~⑧のみ、要介護は全て対象。
- 内容:在宅介護サービスで必要なものを自宅以外で受けるイメージ。
- 場所:介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)、介護医療院、医療機関等様々。
- 利用:種類が多く、空き状況もある為、必要に応じてケアマネジャーと相談し決定。
我が家の利用はありませんが、通所している時間は一時的に介護から解放されます。
家族の介護の負担軽減にもなる為、積極的に利用し適度な息抜きをしましょう。
(3)施設入所をイメージしよう!
入所する施設=いわゆる老人ホームは様々な施設があります。
要介護度や病気、認知症、看取りの有無によって入れる施設や料金も変わります。
要支援が入所可能な施設も一部ありますが、重い要介護度が優先される為、空きのない施設が多く、違う市区町村まで広範囲に検討する場合もあります。
情報収集が最優先となりますので、まずは包括や居宅、ケアマネへ相談してください。
どの施設も順番待ちが多い為、複数の施設に入所希望を申し込みましょう。
連絡が来るまで、在宅介護や通所でのやり繰りとなります。
ということで、施設入所の詳細についてはまたの機会とします。
次のステップでは、要介護度別の相談先や受けるサービスを決めていきます。
ステップ3 相談先を見定め、受けるサービスを決定しよう!
このステップでは表3をもとに、相談手順を整理していきます。
要介護認定の結果が来たら、すぐ行動できるように準備していきましょう。
以下の表3は要介護度別の相談先を整理したものです。
「表3 要介護度別相談先」
要介護度 | 希望サービス | 実介護 | 相談先 | 相談内容 |
1)要支援 | 在宅支援 (通所含む) | ①介護予防サービス ②介護予防・生活支援サービス事業 | 地域包括 支援センター | ケアプラン作成 |
2)要介護 | 在宅介護 (通所含む) | 介護サービス | 居宅介護 支援事業所 | ケアプラン作成 |
施設入所 | 介護保険施設 | 包括や居宅、 ケアマネ | 希望施設不明な場合、施設を紹介 | |
希望施設へ直接申し込み |
1)要支援の場合
・包括へ相談しよう!
親の自宅近くにある包括が相談先です。
今後の流れはこんな感じです。
地元包括へ相談→ケアマネジャー決定→ケアプラン作成→支援サービス開始
2)要介護の場合
・居宅へ相談しよう!
今後の流れはこんな感じです。
居宅決定→ケアマネジャー決定→ケアプラン作成→介護サービス開始
まず、たくさんある居宅の中から依頼先を決めていきます。
あ、あのう!居宅介護支援事業所ってなんですか?
お!カクちゃん、今日も積極的だね!居宅介護支援事業所は略して居宅(キョタク)って言われてて、市区町村の指定を受けた民間施設。在籍してるケアマネジャーが在宅介護をサポートしてくれるんだ。要介護1以上の方が利用できるよ。
ふ~ん、そうなんだ。ケアマネジャーはどんなことするの?ケアマネさんって呼んでるよね!
そのとおり!ケアマネさんは要介護者に必要な介護サービスを提案してくれるんだ。家族で話し合って介護サービスの種類や頻度を決めて、ケアマネさんがケアプランとして整理してくれるよ。介護サービスとの連絡・調整もしてくれるから大助かりだよね。
ケアマネさんは介護の指令塔だ!
うまいこというね!では、居宅をどこにするか見ていこう~。
(1)居宅選びのポイント4つ
居宅を選ぶポイントは以下4つあります。
①親の自宅から近い事業所
相談先が近くにある、近隣の介護サービスを熟知しているという安心感に繋がります。
②介護サービス併設の事業所
介護相談だけでなく介護サービス(介護や看護)併設があればケアマネとの情報共有、緊急時の対応等がよりスムーズになります。
③「特定事業所加算」を受けている事業所
人材確保や職員研修等、高品質なサービス体制を有している事業所のこと。質の高い介護サービスが期待できます。
④ご近所利用の事業所
事前に評判等が分かり安心感がある。
選ぶポイントが分かったら、具体的に居宅を探してみよう。
(2)居宅探しの方法4つ
探す方法は以下4通り。
①厚生労働省「介護サービス情報公表システム」で検索
・パソコンやスマホで利用可能
・市区町村検索で50件以上表示された場合も、自宅からの距離で絞込み可能。
・併設の介護サービスや「特定事業所加算」の有無も判別可能。
※使い易くておすすめ☆
②市区町村の「介護保険事業者検索システム」で検索
市区町村独自作成の為、システム名称は異なります。作成していない場合も有り。
③市区町村の「居宅介護支援事業所一覧表」で検索
要介護認定結果と一緒に市区町村から配布、HP公表の市区町村も有り。
※私の市区町村では申請時に一覧表を頂きました。
④地元の地域包括支援センター(包括)に相談
上記の①②③で分からなかったり、決めかねている場合は地元の包括に相談。
おすすめは①厚生労働省のシステムです。
使い方は簡単!以下ご参考下さい。
[使い方]
上のリンクからアクセス→
「都道府県」→
「介護事業所を検索する」→
「目的や場所に合わせて介護事業所を探す」→
「介護の相談にのってもらう」に☑、
「お住いの住所から探す」で住所入力、半径〇キロ選択し[検索]
該当件数多い場合はより少ない半径を選択し再検索
併設の介護サービスの有無:
気になる居宅の「詳細情報を見る」で一番下に表示される「法人等が実施するサービス」欄に併設サービスがあれば記載されています。
特定事業所加算の有無:「介護報酬の加算状況」から確認できます。
要介護認定の結果が送付され要介護度が決まったら、居宅へ電話等で連絡してみましょう。
(3)居宅・ケアマネ決定、ケアプラン作成
居宅が決まったら、担当ケアマネを紹介されます。
その際、契約書を交わしますが、居宅やケアマネの利用者負担は無料です。
全額、介護保険からの給付となっています。
担当ケアマネが決まったら、いよいよケアプラン(居宅サービス計画書)の作成です。
ケアプランとは、様々な介護サービスについて利用する曜日、時間、回数等を具体化した計画書のことです。
ケアマネが中心となり、親とその家族、サービス事業者と話し合い作っていきます。
これまでイメージしたサービスで、入れたいサービスや内容等を擦り合わせていきましょう。
参考までに、我が家の介護サービスの概要はこんな感じです。
父:要介護4→介護週5、入浴週2、看護週2、介護用ベッドレンタル、(診療月2)
母:要介護3→介護週5、入浴週2、リハ週1、歩行器レンタル、(診療月2)
※訪問診療は医療保険適用なのでカッコ書き
(4)施設入所を希望の場合
・入所したい施設が決まっている場合→施設へ直接申込みや予約。
・入所したい施設が分からない場合→包括や居宅、ケアマネへ相談。
まとめ
この記事では、「要介護認定の申請完了後」から「介護サービス開始」までを解説してきました。
以下の3つのステップを実践し、穏やかな日常を一日も早く取り戻しましょう。
ステップ1 要介護度と費用面から在宅か施設入所かイメージしよう!
1)要介護度を予想しよう!
2)要介護度別費用から在宅か施設入所かイメージしよう!
ステップ2 必要な介護サービスをイメージしよう!
1)要支援の場合
2)要介護の場合
(1)在宅介護サービスをイメージしよう!
(2)通所介護サービスをイメージしよう!
(3)施設入所をイメージしよう!
ステップ3 相談先を見定め、受けるサービスを決定しよう!
1)要支援の場合
2)要介護の場合
(1)居宅選びのポイント4つ
(2)居宅探しの方法4つ
(3)居宅・ケアマネ決定、ケアプラン作成
(4)施設入所を希望の場合
要介護認定の結果が出るまで、申請から早くても約1ヶ月掛かります。
結果が出たらすぐ次の行動に移せるよう、少しづつ頭の中を整理していきましょう。
介護の始め方として、
【介護の始め方その1】要介護認定までのステップ123
【介護の始め方その2】介護サービス開始までのステップ123
を解説しましたが、両方とも手続きが主体の記事となっています。
【介護の始め方その3】は、介護の必需品や便利グッズを紹介していきます。
私の約7年間の介護生活を助けてくれたグッズ達です。
介護ストレス減少や時短に役立つこと間違いなし!
【介護の始め方その3】必需品・便利グッズで介護ストレス減&時短!(現在執筆中)