【介護の始め方その3】要支援サービスの分かる化

介護初期

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こんにちは!お台場です。

今回は、介護の始め方その3として「要支援サービスについて」を解説します。

【この記事がタイムリーな方】
・「要介護認定の申請」が終わった方
・親の認定結果が「要支援」になりそうな方
・介護の始め方その1&2を読み終わった方
・「地域包括支援センター(包括)」に行く前に、ある程度、理解しておきたい方
・「要支援のサービスはどんなものがあるの?」と気になっている方

【この記事を読むメリット】
・要支援のサービス内容が分かるようになります。
・包括やケアマネの仕事内容が分かるようになります。

「要介護認定の申請」がまだの方はこちらの記事へ
介護の始め方その1として「要介護認定までのステップ」について整理しました。介護サービスを利用するには必須ですので、こちらを参考に申請しましょう。

【介護の始め方その1】要介護認定までのステップ123

「介護度予想→費用・相談先の分かる化」がまだの方はこちらの記事へ
自分の親の介護度を予想し、介護費用や次の相談先の見定めをしていきます。
認定結果が出たけど、次どうしたら良いのだろう?という方も必見です。

【介護の始め方その2】介護度予想→費用・相談先の分かる化ステップ123

介護の始め方その1&2を読み終わった方へ
今回はその3として、要支援で利用できるサービスについて説明していきます。
要支援者の状態に合わせて、包括のケアマネと相談しながら必要なサービスを選んでいくこととなります。読み進めることで、どのサービスが必要かということも見えてくると思います。
親の認定結果が「要介護」になりそうな方は、その4,5へ進んでください。

【介護の始め方その4】要介護サービスの分かる化(在宅編)(準備中)

【介護の始め方その5】要介護サービスの分かる化(通所・入所編) (準備中)

1 包括とケアマネについて

1)最優先は「包括へすぐ相談!」

「要介護」で利用できるサービスは全て国主体で全国一律ですが、「要支援」のサービスは全国一律と市区町村独自のものがあります。市区町村独自のサービスは「総合事業」と呼ばれ、地域の実情に合わせたサービスとなっています。最適なサービスを利用するためには、包括に相談することが一番の近道です。
また、「総合事業」は介護認定の結果が出ていなくても利用できます。一刻も早くサービスを受けたい場合も同様に、すぐ包括に相談しましょう。突然始まった介護に戸惑い、分からない事だらけで相談しづらいかも知れませんが、その為の窓口が包括です。気後れせずどんどん相談して行きましょう。

2)包括の探し方

「要支援」の担当は、地元を管轄している「地域包括支援センター(包括)」です。市区町村内に包括がいくつかある場合は、お住いの地区を管轄している包括が担当です。もし地元包括が分からない時は、以下4つの探し方があります。
①厚生労働省のシステムで確認
②お住いの市区町村HPで確認
③お住いの市区町村の福祉ガイド冊子で確認
④最寄りの出張所で聞く

こちらの記事で探し方の詳細を解説していますので、ご参照ください。
【介護の始め方その2】介護度予想→費用・相談先の分かる化ステップ123

3)包括とは?

包括(地域包括支援センター)の位置付けや助けてくれる事を箇条書きにするとこんな感じです。
・設置:市区町村が設置主体の公的施設
・運営:市区町村の直営又は社会福祉法人等へ業務委託
・有資格者:保健師、社会福祉士、主任ケアマネジャー等を配置
・支援1:介護予防支援(住民の健康保持や生活安定に必要な支援)を行う。
・支援2:包括的支援(保健医療及び福祉の包括的な支援)を行う。

介護や健康(認知症等)のことなど様々な相談が可能です。一人で抱え込まず、困り事は気軽に相談しましょう。
どのような支援が必要か整理し、手配してくれるのは、包括所属のケアマネです。次はケアマネの仕事内容について見ていきます。

4)ケアマネの仕事内容

ケアマネは、要支援者の状態改善に向けて、ケアに関する様々なことを統括しています。大きく分けると以下の4つ。
①要支援者本人や家族と相談し、必要なサービスを整理、ケアプラン作成
②自治体やサービス事業者、家族等との連絡調整
③介護保険の支給限度額の範囲内かどうかの管理
④要介護認定の業務

カクちゃん
カクちゃん

ケアプランってな~に?初めて聞く言葉だよ。

マンタ先生
マンタ先生

ケアマネさんと家族や本人が話し合い、課題を解決するサービス内容や頻度、料金を整理したものをケアプランと呼ぶよ。学校でいう時間割をケアマネさんが月ごとに作ってくれるから、大助かりだよね。

カクちゃん
カクちゃん

それを見れば、その日のサービスがすぐ分かるんだね!

マンタ先生
マンタ先生

その通り!毎月費用がいくら掛かるかも分かるから安心だよ~

続いて、要支援サービスをどこで利用するか、場所や選び方を見ていきます。

2 サービスを受ける場所4種類とその選び方

1)場所4種類(在宅、通所、入所、組合せ)と概要

場所4種類と概要は以下の通りです。
A.在宅=自宅
B.通所=施設へ日帰り(デイサービス、デイケア等)
C.入所=施設で生活(連続30日以内のショートステイと長期の2種類)
D.組合せ=自宅+通所+入所(ショートステイ)

2)場所の選び方

いつ終わるか分からない介護では、要支援者本人の意向を大切にしつつ、家族がどこまで協力できるかが重要です。協力できる人数、時間、財力、体力、精神力を把握し、少しずつベストな体制を作っていきましょう。
また、要支援者の状況は時間の経過と共に変化していきます。少し先を見据えた柔軟性のある体制作りや意識も必要です。介護生活をより良く継続する為に、ストレスの少ない環境を整えていきましょう。

(1)要支援者の希望や性格で選ぶ
場所4種類それぞれに向く性格等を要支援者目線で整理すると、このようになります。
A.在宅:「落ち着く自宅で受けたい」、「大人数や新しい環境が苦手」という方
B.通所:「自宅に籠らず出掛けたい」、「社交的で大人数が好き」という方
C.入所:「これ以上家族に迷惑掛けたくない」、「自力で排泄が上手くできない」という方
D.組合せ:「自宅も出掛けるのも好き」、「たまには宿泊し気分転換したい」という方

(2)短期入所(ショートステイ)の選択
ショートステイ本来の目的は日常生活支援(食事や入浴など)や機能訓練(生活機能や口腔機能の向上)ですが、以下2つの使い方もあります。
・支援者や家族、要支援者本人のリフレッシュステイ
  要支援者が在宅時では難しい旅行等で気分転換することができます。
・長期入所を見据えたお試しステイ
  職員の対応やサービス内容を肌で感じることができます。

(3)長期入所の選択
長期入所の選択は、「自力で排泄できなくなった」という理由が多いようです。
自宅トイレが困難な場合、ポータブルトイレをベッド脇に設置する等の段階もありますが、粗相の頻度が多くなってきたら検討時期かも知れません。
粗相の後処理はとても大変です。汚物除去やオムツ交換だけでなく、パジャマやシーツの洗濯が必要な場合もあります。時間は日中だけでなく夜中もあるでしょう。時間的、精神的負担が非常に大きく、我々支援者は寝不足等で健康を損なう危険もあります。
入所によって時間的、精神的負担を減らすことが出来ます。しかし、その反面、金銭的負担は増加してしまいます。

それでは場所4種類それぞれで利用できるサービスを見ていきましょう。

3 場所4種類で利用できるサービスをイメージしよう!

少しお堅い話ですが、介護保険法では要支援のサービスを「介護予防サービス」と定義し、全てのサービス名称に「介護予防」が付いています。例えば、要介護の「訪問看護」は、要支援では「介護予防訪問看護」。長く分かりづらい為、ここでは「介護予防」等の表記を省略し、分かり易い略名称にしています。

要支援で利用できるサービスを場所4種類別に表にするとこんな感じです。

全部で14種類もあります。この中から最適なサービスを利用するためには、やはり包括に相談することが一番の近道となります。

①訪問介護と⑦通所介護は市区町村別のサービスで「総合事業」と呼ばれています。
住んでいる市区町村で異なる為、ここでは私の住まいの市区町村を例に整理しました。
利用対象者は要支援1・2の他に、事業対象者(要介護認定がまだの方をチェックリストで判断)も含まれますが、家族の支援が受けられないことが前提となります。

それでは、場所4種類それぞれで利用できるサービスを見ていきましょう。

A.在宅6種類の概要

在宅6種類の概要は以下の通りです。

①訪問介護:ヘルパー1名による身体介護や生活支援(掃除、洗濯など)=「総合事業」
②訪問入浴:介護職員+看護師の計2~3名による専用浴槽での入浴介護
③訪問看護:看護師1名による疾患等療養上の世話・診療補助
④訪問リハビリ:理学療法士等1名による生活行為向上の為のリハビリ
⑤福祉用具:レンタル(全13種類中、要支援は4種類)又は購入(全6種類)が可能
⑥医師訪問:医師等計1~2名による「居宅療養管理指導」及び「訪問診療」
 ※「居宅療養管理指導」は介護保険対応、「訪問診療」は医療保険対応

初めて聞く用語など不明な点がたくさんですね。そちらの詳細については、6種類の名称や用語をクリックすると以下の記事へ飛ぶようになっています。より深く知りたいサービスがありましたら、我が家の利用実績を交えて解説していますので参考にして下さい。

【介護の始め方その4】要介護サービスの分かる化(在宅編)(準備中)

B.通所3種類の概要

通所の場合、家族の負担軽減の為、その多くが送迎もセットになっています。
通所3種類の概要は以下の通りです。

⑦通所介護(デイサービス)=市区町村独自の「総合事業」
1)場所:通所介護施設(デイサービスセンターやグループホームなど)
2)内容:日帰りで行う以下3種類
・デイサービス:食事などの基本サービスや機能向上サービスの提供
・デイサービス(運動機能向上):運動機能訓練等の短時間デイサービス
・ミニデイサービス:閉じこもり予防や自立支援の為の運動やレクリエーション
※65歳以上なら誰でも参加できる体操教室もあります。運動機能や口腔機能の向上、認知症予防等の体操を公民館などで行います。

⑧通所介護(認知症対応型)
1)場所:通所介護施設(デイサービスセンターやグループホームなど)
2)内容:認知症専門のケアを日帰りで提供
・日常生活支援(食事や入浴など)
・機能訓練(生活機能や口腔機能の向上)
※原則市区町村在住の方限定サービス

⑨通所リハビリ(デイケア)
1)場所:通所リハビリ施設(老人保健施設、病院、診療所など)
2)内容:可能な限り自宅で自立した生活行為向上の為のリハビリを日帰りで提供
・日常生活支援(食事や入浴など)
・機能訓練(生活機能や口腔機能の向上)

続いて入所ですが、短期と長期があります。短期はショートステイと呼ばれ、連続30日まで利用できます。それぞれどんなものがあるか見ていきましょう。

C.入所4種類の概要

入所の目的は、可能な限り自宅での自立した日常生活を目指し、併せて家族の負担軽減を図ることにあります。入所4種類の概要は以下の通り。

⑩短期入所生活介護(ショートステイ:連続30日以内)
1)場所:介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)など
2)内容:日常生活支援(入浴や食事など)、機能訓練など

⑪短期入所療養介護(ショートステイ:連続30日以内)
1)場所:医療機関や介護老人保健施設、介護医療院
2)内容:日常生活支援(入浴や食事など)、機能訓練、医療、看護など

⑫特定施設入居者生活介護(長期)
1)場所:指定の有料老人ホームや軽費老人ホーム等
2)内容:日常生活支援(入浴や食事など)、機能訓練など

⑬認知症対応型共同生活介護(長期)
1)場所:グループホーム(10人未満の少人数と介護スタッフの共同生活)
2)内容:日常生活支援(入浴や食事など)、機能訓練など認知症専門ケア
※要支援1利用不可、原則市区町村在住の方限定サービス

D.組合せ1種類の概要

⑭小規模多機能型居宅介護
1)場所:通所中心+自宅+ショートステイ
2)内容:日常生活支援(入浴や食事など)、機能訓練など
3)目的:可能な限り自宅で日常生活・自立、家族の負担軽減
※原則市区町村在住の方限定サービス

4 まとめ

今回は、要支援で利用できるサービスについて説明しました。ケアマネと相談しながら、必要なサービスを取り入れていきましょう。「要支援」の方は以前の健康状態に回復できる可能性が高いですが、年齢による衰えで徐々に「要介護」になる場合もあります。今回紹介したサービスで、衰える速度を緩やかにしていきましょう。

また、要支援者へのケアは充実した仕組みがありますが、我々支援者自身のケアは後回しになりがちです。いつ終わるか分からない介護生活。自身の疲れを自覚し、適宜、ケアすることが重要です。日々、無理せず過ごして行きましょう。

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